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クライミングの持ち方トレーニング|オープンハンドを鍛える練習法

「オープンハンドが体にいいのは分かっているけど、実際にやろうとすると力が入らない」——前回の記事でオープンハンドとフルクリンプの違いについて解説しましたが、頭で分かっていても、いざ実践しようとすると難しいと感じる方は多いのではないでしょうか。

これは、フルクリンプとオープンハンドでは使う筋肉や関節の角度が異なり、体がその感覚にまだ慣れていないために起こる自然な感覚です。裏を返せば、正しい練習を積み重ねることで、オープンハンドでの保持力は着実に鍛えられるということでもあります。

この記事では、オープンハンドを段階的に鍛えていくための具体的な練習法を紹介します。

フィンガーボードでオープンハンドの練習をするクライマー

なぜオープンハンドは「力が入らない」と感じるのか

オープンハンドで力が入りにくいと感じるのには、いくつかの理由があります。

  • フルクリンプに比べて関節の角度が浅く、慣れないと力を発揮しにくい

  • 普段からフルクリンプを多用していると、オープンハンド用の筋肉・感覚が育っていない

  • ホールドとの接地面の使い方が異なり、コツをつかむまで時間がかかる

これは、決して「オープンハンドに向いていない」ということではなく、単純に「まだ慣れていない・鍛えられていない」だけであることがほとんどです。裏を返せば、フルクリンプと同じように、練習によって伸ばしていける能力だといえます。

オープンハンドを鍛える練習の基本方針

段階的にオープンハンドを鍛えるクライマー

いきなり高強度のトレーニングから始めるのではなく、以下のような段階を踏んで練習していくことが、怪我なく効果的にオープンハンドを鍛えるポイントです。

  1. 易しい課題でオープンハンドを意識する:まずは負荷の低い課題で、フォームを体に染み込ませます。

  2. フィンガーボードでオープンハンド用のポジションを練習する:意識的にオープンハンドの角度でぶら下がる練習を取り入れます。

  3. 徐々に負荷・時間を増やしていく:体の適応を見ながら、少しずつ強度を上げていきます。

  4. フルクリンプとの使い分けを意識しながら実践する:日々のクライミングの中で、意識的にオープンハンドを選ぶ場面を増やしていきます。

具体的な練習メニュー

①易しい課題でのオープンハンド練習

易しい課題でオープンハンドを練習するクライマー
  • 普段より2〜3グレード易しい課題を選び、あえてオープンハンドで登ってみる

  • 「握れない」と感じても、無理にフルクリンプに切り替えず、粘ってみる

  • 週に数回、ウォームアップの一部としてこの練習を取り入れる

最初のうちは、いつもより登りにくく感じるかもしれませんが、これは筋肉と関節が新しい感覚に慣れていく過程です。

②フィンガーボードでのオープンハンドハング

  • フィンガーボードの、比較的持ちやすいエッジを使う

  • オープンハンドの角度を意識しながら、10〜15秒程度ぶら下がる

  • 休憩を挟みながら、3〜5セット程度行う

  • 慣れてきたら、エッジのサイズを小さくしたり、時間を延ばしたりして強度を調整する

フィンガーボードを使う際は、必ず十分なウォームアップを行い、痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう。

③半クリンプを経由した段階的な移行

  • いきなりオープンハンドが難しい場合、フルクリンプとオープンハンドの中間である「半クリンプ」から始めるのも一つの方法

  • 半クリンプで保持力に慣れてきたら、徐々に指の角度をオープンハンドに近づけていく

  • 焦らず、自分のペースで段階を踏むことが継続のコツ

トレーニング時に意識したいポイント

オープンハンドトレーニングでフォームを確認するクライマー
  • 痛みが出たら即中止する:新しい負荷のかけ方に体が慣れていない時期は、特に慎重に様子を見ましょう。

  • 連日の高強度トレーニングを避ける:週2〜3回程度を目安に、回復日を挟みながら取り組みます。

  • フォームを大切にする:回数や時間よりも、正しい角度・フォームを保てているかを重視しましょう。

  • 焦らず継続する:持ち方の感覚が体に馴染むまでには、数週間〜数ヶ月単位の継続が必要な場合もあります。

オープンハンドを日々のクライミングに取り入れるコツ

トレーニングだけでなく、普段のクライミングの中でも意識を積み重ねることが上達への近道です。

クライミングでオープンハンドを取り入れる場面と練習方法をまとめた表

まとめ

オープンハンドで力が入らないと感じるのは、単に体がまだその持ち方に慣れていないだけであり、練習によって着実に鍛えていくことができます。易しい課題での意識づけから始め、フィンガーボードでの段階的なトレーニング、半クリンプを経由した移行など、自分のペースに合わせて取り組んでいきましょう。焦らず継続することで、怪我のリスクを抑えながら、保持力の引き出しを増やしていくことができます。

よくある質問(FAQ)

Q. オープンハンドが身につくまでどれくらいかかりますか? A. 個人差はありますが、感覚として馴染んでくるまでに数週間〜数ヶ月程度かかることもあります。焦らず継続することが大切です。

Q. フィンガーボードは毎日やってもいいですか? A. 連日の高強度トレーニングは怪我のリスクを高めます。週2〜3回程度を目安に、回復日を挟みながら取り組むことをおすすめします。

Q. オープンハンドの練習中に痛みを感じたらどうすればいいですか? A. すぐに中止し、安静にしてください。痛みが続く場合は、無理をせず医療機関に相談することをおすすめします。

Q. 半クリンプから始めても効果はありますか? A. はい。いきなりオープンハンドが難しい場合、半クリンプを経由して段階的に移行することは、無理のない有効な方法の一つです。

Q. オープンハンドを練習すればフルクリンプは使わなくなりますか? A. 完全に使わなくなるわけではありません。ホールドの形状によってはフルクリンプが必要な場面もあるため、あくまで使い分けの選択肢を増やすことが目的です。

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参考情報

本記事の内容は、以下のような分野の一般的な情報を参考にしています。

  • クライミングにおけるグリップポジションと保持力トレーニングに関する専門家・トレーナーの見解

  • フィンガーボードトレーニングの段階的負荷設定に関する一般的な情報

  • 運動学習における新しい動作パターンの習得プロセスに関する知見

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