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クライマーが陥りやすい手のオーバーユース障害まとめ

「最近、手や指の調子がなんだかおかしい。でも、これが何の症状なのか分からない」——クライミングを続けていく中で、こうした漠然とした不安を感じたことはありませんか。

クライミングは、指や手を集中的に、かつ繰り返し使うスポーツであるため、いわゆる「オーバーユース障害(使いすぎによる障害)」が起こりやすいスポーツの一つです。しかし、その障害にはいくつもの種類があり、症状も似ていることから、自分の状態がどれに当てはまるのか判断がつきにくいことも少なくありません。

この記事では、クライマーが陥りやすい代表的な手のオーバーユース障害を一覧でまとめ、それぞれの特徴と見分け方、予防のポイントを整理して解説します。

クライミングによる手のオーバーユース障害を一覧で確認するクライマー

オーバーユース障害とは

オーバーユース障害とは、特定の部位を繰り返し使い続けることで、組織の回復が負荷に追いつかず、炎症や損傷が蓄積して起こる障害の総称です。一度の強い衝撃で起こる急性の怪我とは異なり、じわじわと負荷が蓄積して発症するのが特徴です。

クライミングでは、指を握り込む動作の繰り返しにより、腱・靭帯・関節など、さまざまな組織にオーバーユースの影響が現れます。

クライマーに多い手のオーバーユース障害一覧

手のオーバーユース障害の種類を確認するクライマー

以下は、クライマーに比較的多く見られる代表的な障害の一覧です。それぞれの特徴を比較しながら整理しました。

クライマーに多い手のオーバーユース障害の種類と主な症状一覧

それぞれの障害について、もう少し詳しく見ていきましょう。

①プーリー損傷

【画像③】

画像内容:カチ持ちでホールドを保持し指の腹側に負荷がかかる様子

ALT:プーリー損傷が起こりやすいカチ持ちの様子

指の腱を骨に固定する靭帯「プーリー」が、強い負荷によって損傷する怪我です。特にカチ持ちの姿勢で負荷が集中しやすく、「パキッ」という音や感覚とともに、指の腹側にピンポイントの痛みが出るのが特徴です。フルクリンプの多用や、瞬間的な荷重変化が主な要因とされています。

②腱鞘炎

腱と、腱を包む腱鞘との間で摩擦が起こり、炎症が生じる状態です。指の関節や手首など、複数の部位で起こり得ます。安静時にも痛みが続く、押すと熱っぽさや腫れを感じるといった症状が特徴で、繰り返しの負荷やオーバートレーニングが背景にあることが多いとされています。

③バネ指(弾発指)

バネ指の引っかかり症状を確認するクライマー

腱鞘炎の一種として説明されることもありますが、「痛み」よりも「引っかかり・カクツキ」が特徴的な症状です。指の付け根に多く見られ、進行すると指が曲がったまま自力で伸ばせなくなることもあります。

④ゴルフ肘・テニス肘

前腕の筋肉が付着する肘の内側・外側に炎症が起こる障害です。クライミングでは、握り込む動作の繰り返しによって前腕の筋肉に慢性的な負荷がかかり、その付着部である肘に痛みが生じることがあります。指だけでなく、肘の痛みもクライマーに見られやすい症状の一つです。

⑤関節の慢性炎症

繰り返しの負荷によって、指の関節そのものに慢性的な炎症が起こることがあります。腫れや動かしにくさが続く場合、単なる疲労ではなく、この慢性炎症が関わっている可能性も考えられます。

症状から障害を見分けるためのポイント

オーバーユース障害の症状をセルフチェックするクライマー

自分の症状がどの障害に近いか判断する際は、以下のポイントを確認してみましょう。

  • 「パキッ」という音や感覚があったか:あればプーリー損傷が疑われます。

  • 痛みが中心か、引っかかりが中心か:痛み中心なら腱鞘炎、引っかかり中心ならバネ指の可能性があります。

  • 痛みの場所は指か、肘か:肘の痛みであれば、ゴルフ肘・テニス肘の可能性も考えられます。

  • 安静時にも症状が続くか:続く場合、慢性化している可能性があるため注意が必要です。

ただし、これらはあくまで一般的な目安であり、正確な診断には医療機関での検査が必要です。自己判断で対処を続けるのではなく、症状が強い場合や長引く場合は、整形外科や手外科を受診することをおすすめします。

オーバーユース障害を予防するための共通ポイント

これらの障害に共通する予防策として、以下のようなポイントが挙げられます。

  1. 十分なウォームアップを行う:組織が温まっていない状態での高強度トレーニングを避けます。

  2. フルクリンプに偏らず、オープンハンドを意識する:プーリーへの負荷を分散させます。

  3. 休養日を計画的に設ける:回復が追いつかない頻度でのトレーニングを避けます。

  4. 痛みや違和感を我慢して続けない:初期段階での対応が、慢性化を防ぐ鍵になります。

  5. トレーニング強度を急激に上げない:段階的に負荷を上げることで、組織の適応を促します。

まとめ

クライマーに多い手のオーバーユース障害には、プーリー損傷、腱鞘炎、バネ指、ゴルフ肘・テニス肘、関節の慢性炎症など、さまざまな種類があります。それぞれ症状の現れ方に特徴があり、「パキッという音があったか」「痛みか引っかかりか」「場所はどこか」といったポイントで、ある程度の見当をつけることができます。ただし、正確な診断は医療機関でしか行えないため、症状が続く場合や強い場合は、自己判断せず早めに受診することが大切です。日頃からウォームアップや持ち方の工夫、休養日の確保を意識し、これらの障害を未然に防いでいきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. これらの障害は、症状が軽いうちに自分で判断できますか?

A. ある程度の見当はつけられますが、正確な診断には医療機関での検査が必要です。症状が続く場合は、自己判断に頼らず受診することをおすすめします。

Q. 複数の障害を同時に発症することはありますか?

A. あり得ます。例えば、腱鞘炎が慢性化してバネ指に移行するケースなど、関連し合って起こることもあります。

Q. どの障害が一番クライマーに多いですか?

A. 明確な統計は一概には言えませんが、カチ持ちを多用する競技特性上、プーリー損傷は特にクライマーに知られている障害の一つです。

Q. これらの障害は完治しますか?

A. 多くの場合、適切な休養と治療によって改善が見込めますが、重症度や対応の早さによって経過は異なります。早期の対応が回復への近道です。

Q. 予防のために一番意識すべきことは何ですか?

A. 特定の動作・持ち方に負荷を偏らせず、ウォームアップと休養をセットで習慣化することが、最も基本的で効果的な予防策です。


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オーバーユース障害を防ぐためには、適切なトレーニング量や休養を意識し、手や指に負担をかけすぎないことが大切です。それとあわせて、クライミング後には手や指の状態を確認し、乾燥が気になるときは保湿ケアを取り入れておきましょう。

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HANÉKAはオーバーユース障害を予防・治療するものではありませんが、乾燥を防ぎ、手や指を健やかに保つための日常的な保湿ケアとして取り入れてみてください。

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参考情報

本記事の内容は、以下のような分野の一般的な情報を参考にしています。個別の症状や診断については、必ず医療機関にご相談ください。

  • 整形外科・手外科分野におけるクライミング関連障害の分類に関する一般的な知見

  • スポーツ医学におけるオーバーユース障害の予防に関する専門家の見解

  • クライミング障害の疫学に関する研究知見


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