ボルダリングでムーブが思いつかないときは?課題を攻略する考え方
「何度触っても、どうしても次の一手が見えてこない」——プロジェクト課題に取り組んでいると、こうした行き詰まりに直面することがあります。オブザベーションをしっかり行っても、実際に体を動かしても、どうしても解決の糸口が見つからない。そんなとき、多くの人は「自分の実力不足だ」と結論づけてしまいがちです。
しかし、ムーブが思いつかない原因は、単純な実力不足だけでなく、視点や発想の固定化にあることも少なくありません。この記事では、ムーブが思いつかず行き詰まったときに試したい、考え方の転換方法と課題攻略のアプローチを解説します。

ボルダリングでムーブが思いつかない原因は?
行き詰まりが起こる背景には、いくつかの要因が考えられます。
一つの持ち方・体の使い方に固執してしまっている
「このホールドはこう使うもの」という思い込みがある
疲労によって、柔軟に考える余裕がなくなっている
そもそも、必要な柔軟性や筋力が今の自分に足りていない
行き詰まりの多くは、「発想」の問題と「身体能力」の問題が入り混じっています。まずは、どちらが主な原因なのかを見極めることが、次の一歩につながります。
発想を転換するための視点

①ホールドの「別の使い方」を試す
同じホールドでも、持ち方や体の向きを変えることで、まったく違う使い方ができる場合があります。
正面から持つのではなく、横向きや逆向きで触ってみる
指の使い方(オープンハンド・フルクリンプ)を変えてみる
足で使うつもりだったホールドを、実は手で使えないか試してみる
②体の向き・位置を変えてみる
体をひねる、腰の位置を変える、逆の足を軸にするなど、体全体のポジショニングを変えることで、新しい可能性が見えてくることがあります。
③「使わない」と思っていたホールドを試す
課題の設定にとらわれすぎず、周辺の中間ホールドやフットホールドを試してみることで、思わぬ突破口が見つかることもあります(ルールがある場合を除く)。
④体重のかけ方・タイミングを変えてみる
静止した状態では届かなくても、重心移動やタイミングを使ったデッドポイント的な動きにすることで、解決できる場合があります。
行き詰まりを打開する具体的なアプローチ

①他の人のトライを観察する
自分にはなかった発想のムーブを、他のクライマーが使っていることがあります。成功しているトライだけでなく、失敗しているトライからもヒントが得られることがあります。
②一度その課題から離れてみる
同じ課題に固執し続けると、視野が狭くなりがちです。別の課題に取り組んでから戻ってくると、新しい視点で見られることがあります。
③経験者にアドバイスを求める
一人で考え込むよりも、経験者や指導者に相談することで、自分では気づけなかった発想のヒントをもらえることがあります。
④部分ごとに区切って考える
課題全体を一気に解決しようとせず、「この2手だけ」「このパートだけ」というように区切って、部分的な解決策から積み上げていく方法も有効です。
「身体能力の問題」が原因の場合

発想を変えても解決しない場合、単純に今の自分の筋力や柔軟性が足りていない可能性があります。
必要な保持力(握力)が足りていないと感じる場合:フィンガーボードなどでの段階的な強化を検討する
柔軟性(股関節や肩甲骨)が足りずムーブが実現できない場合:柔軟性トレーニングを並行して取り入れる
パワー(瞬発力)が足りない場合:一旦その課題を保留し、基礎的なトレーニングを積んでから再挑戦する
「今すぐ解決すべきもの」ではなく、「トレーニングを重ねた先に解決するもの」として、長期的な視点で捉え直すことも一つの選択肢です。
行き詰まったときの心構え

「解けない=実力不足」と短絡的に結論づけない
行き詰まりも、発想力や観察力を鍛える貴重な過程だと捉える
無理に一日で解決しようとせず、長期的なプロジェクトとして向き合う
時には「今はまだ縁がない課題」として、一旦手放す判断も大切
プロジェクト課題との向き合い方は、技術面だけでなく、こうしたメンタル面の柔軟さも求められます。
まとめ
ボルダリングでムーブが思いつかないとき、その原因は発想の固定化と身体能力の不足、どちらか、あるいは両方が絡み合っていることがほとんどです。ホールドの別の使い方や体の向きを試す、他の人のトライを観察する、一度課題から離れてみるといった発想の転換に加え、必要であれば筋力や柔軟性のトレーニングという長期的なアプローチも取り入れましょう。行き詰まりを「実力不足」と決めつけず、発想力を鍛える機会として前向きに捉えることが、課題攻略への近道になります。
よくある質問(FAQ)
Q. どれくらい試して解決しなければ、発想を変えるべきですか?
A. 明確な基準はありませんが、同じアプローチを何度も繰り返して進展がない場合は、一度視点を変えてみることをおすすめします。
Q. 他の人のムーブを真似してもいいですか?
A. 問題ありません。他の人のムーブからヒントを得ることも、有効な課題攻略の方法の一つです。ただし、自分の体格や筋力に合わせて調整が必要な場合もあります。
Q. 課題から一度離れるのは逃げになりませんか?
A. 逃げではなく、有効な戦略の一つです。視点をリセットすることで、戻ってきたときに新しい発想が生まれることがあります。
Q. 身体能力が足りないと感じたら、その課題は諦めるべきですか?
A. 諦める必要はありません。必要なトレーニングを積んだ上で、期間を置いて再挑戦するという長期的な向き合い方も一つの選択肢です。
Q. 経験者にアドバイスを求めるのは恥ずかしいことですか?
A. まったくそんなことはありません。多くのクライマーが、他者からのアドバイスによって行き詰まりを打開しています。積極的に活用しましょう。
HANÉKA紹介
課題に粘り強く向き合い、何度もトライを重ねる中では、指先のコンディションを日頃から整えておくことも大切です。
クライマー向けハンド&フィンガークリーム「HANÉKA」は、ベタつきにくく、指先までしっかり保湿できるのが特徴。トレーニング後や休養日のセルフケアなど、日々のケアルーティンに取り入れやすいアイテムです。
上達法やトレーニングに関する関連記事も、ぜひあわせてご覧ください。
HANÉKAの商品ページでは、商品の特徴や使い方を詳しくご紹介しています。
クライミングをもっと快適に楽しむためのケア方法や、新商品・キャンペーン情報をLINE公式アカウントで配信しています。ぜひご登録ください。
◆指皮ケアについてもっと知りたい方はこちら:
参考情報
本記事の内容は、以下のような分野の一般的な情報を参考にしています。
クライミング技術指導における問題解決アプローチに関する専門家・コーチの見解
スポーツ心理学における創造的思考とパフォーマンスの関係に関する一般的な知見
クライミングにおけるプロジェクト課題への取り組み方に関する情報






コメント